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コーチング・コラム|外資系での成功のヒント
 
日本の文化で育ってきた人が外資系の会社で働くと、戸惑うことが多いようです。
 
以下のケースにおいて、自分だったらどういう反応・どんな行動で、その理由はなぜか、考えてみましょう。
 
その後に、外資系で一般的な行動パターンとその理由を読み、自分の意識・認識にずれがあるかどうか確かめてみましょう。
 


ケース1
 
仕事以外で割とつきあいのある、自分の部署またはチーム外の方から、今日は非常に忙しくて暇がないから、「誰にでもできる簡単な仕事」を手伝ってほしい、と言われました。
今日中に顧客に結果の連絡をするため、すぐにやってほしいとのことです。
あなたも普段以上に自分の仕事をかかえています。さてあなたの行動は?

ヒント
外資系では一般的に、役割分担がはっきりしていて、責任範囲がきちんとわかれています。
つまり、役割・責任を負ったグループ・チームはリーダーを中心に責任を100%遂行することを求められています。
また部署単位で上下が明確にあるわけではありません。
従って、他の部署の仕事を請け負うのはリスクが発生します。
好意や善意で請け負ったとしても、ミスが生じた場合は完全に自分の責任、そして上司の責任となります。
ラインを踏み越えて仕事を請ける時は、覚悟と承認が必要です。
また、たとえ他の部署の仕事を完璧にこなしたといっても、誰からも評価されません。
 
このケースでは、2つのことがいえます。
他の部署からの仕事は請けない、そして自分の仕事を他人に頼らない、ということです。


ケース2
 
本社の部長から新しい方針の発表がありました。
支店で働くあなたにとなりから、 「そんなの支店にはほとんど関係ないよ。今まで通りでいいよ。」という声が聞こえてきます。
本部の方針に対するあなたの態度・立場はどうするのがよいでしょうか?

ヒント
自分のラインのトップが発表したことについては、真剣に受け止めて従うべきです。
トップは方針を必ず担当の部署に伝えなければならないし、部署は各メンバーに伝えなければなりません。
従って他の者がなんと言おうと、うわさがあろうと関係ありません。
また上からのメッセージに関して何か問題があると考えたり、周りの反応があまりにも気になる場合は、直接上に問い合わせるのが適切です。

 


外資系のコミュニケーション・スタイル

 
外資系というところで一般的にどのような行動規範が期待されるのか、具体的に考えてみましょう。
 
まず、日本企業で「イヤな奴」とされる人はどんな人か、次に外資系企業で「イヤな奴」とされる人はどんな人か、イメージして、では自分が気を付けなければいけないこと、アクションプランなどを書き出してみましょう。

例: 本日は大事な会議がある日ですが、Aさん(女性)にとっては個人の宗教の特定な休日のため、お休みです。さてあなたはどういった印象を受けますか?

例: Bさん(男性)は、一週間前から「育児・介護休暇」で不在です。あと少なくとも1週間は休む予定です。あなたは彼に対してどんな印象を受けますか?

両者がおそらくしたこと:休む予定であることを早めに連絡し、彼らがいなくても事が進むように(他に迷惑がかからないように)事前にチームメンバーと情報を共有した。リーダーは重要なときの欠席の件に関して、必要であると判断したならばチームに説明する。

 
コミュニケーションのDo'sとDon't'sを自分用につくってみるというのも、意味のあることです。
 
以下の例を参考に、自分用をつくってみませんか? 

 
 Do'sDon't's
1

 「オープンマインド」

提案する。発言する。

手短でもよいので、面と向かってのコミュニケーションを心がける。
(特に問題点を発見した場合にはすぐに!)

新しい発想や試みを歓迎する。

「クローズマインド」

組織内の序列が下なので、発言を控える。

英語ができないので、報告を後回しにする。

失敗をおそれて、チャレンジをしない。 

2

「責任遂行」 

自分のボスが誰なのかをはっきりさせる。

組織内の序列に関係なく、言ったことには責任をもつ。

あいまいさは禁物。

「レポートラインやチームを尊重しない」

関係のない人に文句やグチを言って、事態の改善を期待する。

 

3

「情報共有」

チームとして重要な情報は、こまめに共有する。

とにかく発言する!

直接でタイムリーなコミュニケーションを心がける。 

「外資系の特徴を誤解する」

個の尊重を、わがままが許されると勘違いする。

英語さえできればよいと思う。 

 

 



実際のコミュニケーションの技術 に関するヒントをいくつかご紹介します。

1)コミュニケーション効率化のためのEmailの活用 Emailの使用目的:
① 記録を残す。
② 関係者に一度に情報を伝達することができる。
③ 作業を中断されずに都合のよい時間に読むことができる。

特に外資系企業では、①に関しては最も重要な情報伝達手段の一つとなっています。
役割分担と責任範囲がはっきりしている外資系企業では、他の担当者や他部署とのやりとりには特に注意を払う必要があり、やりとりを明確に文書で残すことができるEmailの活用は重要となります。また、Emailを使うことで相手の名前と対応が明確になり、さらに適切な人にCCすることでやりとりの証人をたてることができます。

よくある質問: 「日本人同士で日本の業務についてのコミュニケーションなのに、なぜ英語を使うんだ?」

それは、大きな外資系企業のトップマネジメントは外国人で英語中心の世界だから、証拠は英語で残さないと意味がないからです。
2)意義あるミーティングを行う
ミーティングのルール:
①ミーティングは短時間であればあるほどよい。
②ミーティング参加者は発言する。
③ミーティングでの決定事項を明らかにする。

外資系企業のミーティングには、多くの場合何かを話し合って決める、という明確な目的があります。
単なる情報交換の場という意識は誰も持っていません。
従って、意識合せや情報共有なども行われますが、そこで終わらずその上で、参加者の意見をぶつけ結論(決断)を導くことことが目標です。
そのために、全参加者に建設的な意見やオリジナル性のあるアイデアが求められるのです。

3)英語でのコミュニケーションの基本
英語力よりもコミュニケーション力とはいうけれど、英語でのコミュニケーション力の基本は必要となります。

まず気になるのが語学力(正しい文法、発音等)でしょう。勉強不足といって完璧になるまで話したがらなかったり、一度や二度失敗した経験を理由に消極的になる人が多いですが、そういう意味でのハイレベル技術の言葉の重要度は2番目と思ってよいのです。
 
では何が最も重要なのでしょうか。

① 外資系企業の一員として、最低限の英語でのコミュニケーション能力が不可欠と意識する。

② 従って、自習はもちろんだが、日本語を話さない相手が自分に何を伝えようとしているのかを聞き、基本的な英語を実際に使う。

③ 身振り手振り、あるいは図を描きながら、懸命に伝えれば何とか伝わるものだから、あきらめない。

「文化の相互理解」のためには、日々のコツコツとしたコミュニケーションの努力が、欠かせないということだと思います。
 

 

 

(ご参考リンク)